理事長のご回答コーナー「安全保障」

ご質問 (40代主婦)

JSRI Q1(2018年7月20日)

北朝鮮のミサイルが心配ですが、

私たちが安心して暮らせるようにするためには、どんな防衛の方策がありますか?


理事長のご回答 (回答者 理事長坂上芳洋)

JSRI A1(2018年7月22日)

私たちは、みなさまの安全と平和を守るよう政策決定者を導きます。


心配されているミサイルは弾道ミサイルの事で、最大の特徴は、大気圏の上まで飛翔して目標まで飛翔します。

これが弾道ミサイルという呼び方の由来でもあり、宇宙まで飛翔したから弧を描いて目標へ向かう様子が、砲弾の飛び方と似ている事から弾道ミサイルと呼ばれます。

北朝鮮のニュースを見ていると、「ノドン」や「テポドン」という変わった名前を聞きますが、簡単に言うと飛翔距離が違うのです。


ご参考に、北朝鮮が持っている代表的な弾道ミサイルの射程を見てみます。



上記から我が国は、スカッド:短距離弾道ミサイル、ノドン、テポドン:中距離弾道ミサイルの射程内にあります。

また、ミサイルという言葉の意味ですが、本来「飛翔体」全般を示す言葉で、今では誘導いく物を示す事が殆どだと思います。

弾道ミサイルも誘導する装置を持っており、慣性誘導装置という「今最初の位置からどの位飛んだのか?」を調べて飛び方を修正する装置が内蔵されています。

それでも他のミサイルと比較すると、遠くから大きな弧を描いて飛ぶという性質上、命中率は低くなります。


もしも、北朝鮮が日本へ向けてミサイルを発射した場合ですが、日本にも備えがあります。

現在、航空自衛隊と海上自衛隊に弾道ミサイルを迎撃する為のミサイルが配備されています。海上自衛隊にはイージス艦のSM-3、航空自衛隊にはPAC3、という迎撃ミサイルがあります。

海上自衛隊は日本海で、航空自衛隊は国内の防護する施設の周辺で弾道ミサイル防衛の任務にあたります。

そして、北朝鮮がミサイルを発射する情報を入手したら、防衛大臣より「弾道ミサイル等に対する破壊処理命令」が発令され、それぞれのミサイルを持つ部隊が出動するのです。

自衛隊は、もし弾道ミサイルが日本に落ちそうな時は、直ちにこれを撃墜する事になります。

またその際、破壊しても破片が落ちてくる事が考えられます。

避難が必要な町には全国瞬時警報システム(J-ALERT)が流れて警告されるので、落ち着いて屋内に避難して下さい。

ミサイルの破片が飛んでくる場合はしっかりとした建物に避難して、窓辺に近寄らなければ怪我をする可能性を減らす事が出来ます。

自衛隊の能力を信じつつ、身の安全をしっかり確保してください。


ミサイル防衛の完全を期すため、陸上配備のミサイル防衛システム(陸上イージス:ショア・イージス)を国内の2地点に配備すべく平成30年度概算要求に調査費を要求していますが、

これは現用のSM-3の約2倍以上の能力を有しており、更に完全なミサイル防衛が期待できます。


北朝鮮の弾道ミサイルの他、中国の中距離弾道ミサイルが日本の重要施設を目標としていることは知られていますが、

日本に向け発射された場合、このイージス・アショアがミサイル防衛の任にあたることになります。


私たちは、みなさまの安全と平和を守るよう政策決定者を導きます。


(画像:防衛省URLから引用 )